血液中のブドウ糖(血糖)が多くなる病気を「糖尿病」といいます。Ⅱ型糖尿病は、食べ過ぎや運動不足といった生活習慣、遺伝的要素が原因で発症します。
食事をすると血液中のブドウ糖が増加しますが、インスリンというホルモンによって体内に取り込まれます。糖尿病の人は、このインスリンの働きや分泌量が少ないため、 血液中のブドウ糖を体内にうまく取り込めません。
そのような高血糖の状態が続くと、大量にインスリンを分泌しなければならない「膵臓」が疲幣して、インスリンの分泌量が低下したり、肝臓や筋肉などの組織でインスリ ンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」の状態を引き起こし、さらなる高血糖を引き起こすという悪循環(糖毒性)が起こります。
そのままにしていると、気づかない間に糖尿病が進行し、体内の細かい血管や神経を傷つけることで、様々な合併症が現れるようになります。合併症を防ぐためにも、血糖をコントロールし、糖毒性を取り除く必要があります。
特定健診や人間ドックではこんな数値に気をつけましょう!○空腹時血糖 | 保健指導判定 | …… | 100㎎/dL以上 |
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受診勧奨判定 | …… | 126㎎/dL以上 | |
○HbA1c (ヘモグロビンエーワンシー) |
保健指導判定 | …… | 5.6%以上 |
受診勧奨判定 | …… | 6.5%以上 | |
○尿糖 | 判定値 | …… | 陽性(+)以上 |
治療は基本的に、食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせて行います。どれも重要ですが、なかでも食事療法は治療の土台となります。
当院では、管理栄養士が日常の食生活・食習慣をお伺いしながら、患者さまおひとりおひとりに合わせた栄養相談を行っています。外来通院の方もご入院中の方もお受けいただけますが、患者さまの病状を考慮して、医師が栄養相談の方針を決めてご予約をおとりしますので、まずは診察の際にご相談ください。