医療法人弘仁会 板倉病院

船橋市の機能強化型在宅療養支援病院・救急告示病院
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四苦八苦と医療

脳神経外科もの忘れ外来:唐澤 秀治

人間には、煩悩(ぼんのう)があります。

「心の中で、ほしい・おしい・にくい・ねたましいと思い、愚痴をいう」ことがあります。この4つの思いで煩悩のほとんどを占めるのだそうです。煩悩の数は「108」で、除夜の鐘は煩悩の数を突く、すなわち「108」回です。107回は旧年に、1回は新年につきます。

この「108」という数のいわれに関しては諸説あります。

  • ①人間の煩悩の数:六根(ろっこん)とは、外から情報を仕入れる手段「眼・耳・鼻・舌・身・意」
    六塵(ろくじん)とは、心に影響を与えるもの「色・声・香・味・触・法」。
    六根×三種(さんしゅ)+六塵×三受(さんじゅ)=36。
    36×三世(さんぜ)=108
  • ②1年間:1年間は12ヶ月、24節季、72候。
    12+24+72=108
  • ③四苦八苦(しくはっく):
    4×9=36, 8×9=72, 36+72=108
煩悩

四苦八苦の「苦」とはサンスクリット語の「ドゥッカ」。これは「くるしみ」ではなく「自分の思い通りにならないこと」という意味です。

「四苦」とは、生(しょう)・老(ろう)・病(びょう)・死(し)。「生まれて、老いて、病み、死んでいく」こと、これは自分の思い通りにはなりません。「八苦」とは、四苦にさらに以下の四つの苦を加えることから「八苦」といいます。

●愛別離苦(あいべつりく)愛する人と別れなければならない
●怨憎会苦(おんぞうえく)怨(うら)み合い憎しみ合う人と
出会わなければならない
●求不得苦(ぐふとくく)求めても得られない
欲しいものが手にはいらない
●五蘊盛苦(ごうんじょうく)肉体と心が盛んなときに、諸欲に自分が支配されてしまう

生きている人間には煩悩があります。自分でどうにかしようと思っても「思い通りにならないこと」がたくさんあり、人間は悩んでしまいます。

そんなときに、少しでも気持ちが楽になれるような医療をしたいと思います。

(2017.12)