今年度より、船橋市の胃がん検診と乳がん検診の内容が一部変更になりましたので、ご紹介いたします。
従来のバリウムによる胃透視検査(胃レントゲン)に加えて、内視鏡検査(胃カメラ)が始まりました。
胃透視検査は、胃の凸凹にバリウムを塗り付けて、胃のふくらみ方や胃粘膜の凸凹を観察します。スキルス癌という胃の粘膜下を這っていく癌や流れを見る事に向いています。
一方、内視鏡検査は、胃の中に直接カメラを入れるので、凸凹や色、模様などを詳しく観察することができます。さらに検査をしながら疑わしい組織をとる生検も可能です。
胃がん学会では内視鏡検査を推奨しています。
胃透視検査を経験された方はお分かりと思いますが、バリウムを飲んだり、台の上でゴロゴロしたり頭が下がったりするのはなかなかきつく大変です。ご高齢の方には検査自体がつらいかもしれません。さらに、疑わしい所見があって精密検査に進んだ時には、結局、胃内視鏡検査を行うことになりますので、胃がん検診には内視鏡検査をお勧めします。
ちなみに、船橋市の胃がん検診では鎮静剤などは使ってはいけないルールになっています。過去に内視鏡検査をお受けになって「つらくて、も~いや!」「こりごりだよ」という方は、外科外来でご相談いただければ、鎮静下で寝ているうちに内視鏡検査を行うことも可能です。検査のつらさを思って予防の機会を逃さないためにも、ぜひご検討ください。
胃内視鏡検査(胃カメラ) | 胃透視検査(バリウム検査) | |
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検査方法 | 口から内視鏡を挿入して、胃の内部を観察する | バリウムを飲み、胃の内部に付着させ、X線により胃の表面を観察する |
特 徴 |
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短 所 |
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40歳以下の方の乳房視触診が、超音波検査に変更になりました。
早期乳がんに関しては、画像検査の進化により、高精細の超音波検査が有効である可能性があるため導入されたのです。乳がん検診は今後さらに変更が検討されています。
乳がんの早期発見には、自己触診をお勧めします。毎日触っていてもわかりにくいので、月1度くらい触ってみてください。
例えば、ほほ越しに自分の舌を触ってみると、表面が滑らかで適度な弾力があると思います。自分で胸を触ってみて、同じような感触であれば大丈夫です。
金平糖などをほほ袋にいれて、外から触ると凸凹して硬い感じがあると思います。両側同時になることは珍しいので、どちらかの乳房にそのような硬いしこりを触れた場合は小さくても、すぐに乳腺外科にご相談ください。