医療法人弘仁会 板倉病院

船橋市の機能強化型在宅療養支援病院・救急告示病院
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脊椎椎体骨折 (圧迫骨折)

脊椎椎体骨折(せきついついたいこっせつ)とは、背骨の椎体がつぶれて扁平になる骨折です。

骨粗鬆症に比較的弱い外力(尻もち、くしゃみ、不用意に重い物を持ち上げたりなど)が加わって生じたり、いつのまにか骨折していることもあります。転移性骨腫瘍(がん等)や、強い外力により生じる外傷性椎体骨折などもあるので、原因を見極めることが重要になります。

①症状

およそ3人に1人は、骨折時に背中や腰に激しい痛みを感じます。安静時には痛みをさほど感じないのに、起き上がろうとする瞬間に鋭い痛みが生じ、一旦 立ち上がればあまり痛くなく、歩行もなんとか可能であるという特徴があります。

椎体の後方部にまで骨折がおよぶと、痛みが強く、ときに足がしびれたり動きにくくなったり、尿が出にくくなったりする麻痺が生じることもあります。 時間がたってから背骨が高度に変形して、麻痺が生じることがあります。

脊椎椎体骨折

②診断

レントゲン検査を行い、骨折の部位と程度を判断します。骨折の変形が少ないとはっきりしないことがあり、できるだけ早い時期にMRIを撮影します。 (転移性骨腫瘍による骨折を疑うときにも必須の検査です)

コルセット

③主な治療法

保存的療法:

ベッドの上で安静にしてコルセットやギプスを装着し痛み止めや骨粗鬆症の薬を使用します。

また、痛みの程度に応じてリハビリをします。

外科的療法(手術):

固定術…骨を移植したり、金属製のねじや棒で骨を固定します。

椎体形成術…骨折した椎体にハイドロキシアパタイトや骨セメントなどをいれて安定化して痛みを低減させます。 固定術と組み合わせて行う場合もあります。

(2018.2)